code review プロセス
/review は 2 つの reviewer を並列に走らせ、その出力を 1 つの PR コメントにまとめます。どちらの reviewer から出てきた finding も、最終的に 修正する か 理由を明記して skip する のどちらかに収束します。「severity が低いから無視」という 3 つ目の選択肢はありません。
2 つの review source
Section titled “2 つの review source”CodeRabbit は coderabbit review --plain --base main で実行します。finding には critical / major / minor / nitpick のタグが付きますが、これは issue の種類を表すラベルであって、skip 判断のための severity ではありません。スコープ内で内容も正しい nitpick は、修正する価値があります。
multi-agent review は code-review:code-review slash command で実行します。このコマンドは複数の Sonnet agent を並列起動し、security / architecture / bug scan / history / in-file rules / coverage gaps といった観点ごとに review させます。別途 Haiku agent が各 finding に 0-100 のスコアを付けます。スコアは新規 agent が制約を捏造したりルールを誤って引用したりするノイズ傾向を踏まえて調整されています。
両 source の finding は集約され、末尾に 1 行の verdict を持つ単一の PR コメントとして投稿されます。
2 つのしきい値を使い分ける理由
Section titled “2 つのしきい値を使い分ける理由”2 つの source は失敗の出方が違うので、フィルタも別にしてあります。
- CodeRabbit の finding はツール側ですでにフィルタ済み。 severity は情報用であって、最下位の tier であっても文書化された pattern に対応しています。severity で再フィルタすると、正当なシグナルを取りこぼします。
- multi-agent の reviewer は PR ごとに新規起動。 制約を hallucinate したり、意図のある変更を flag したりしがちです。confidence 80 のプレフィルタは、その種のノイズを抑えるために設定されています。
このプレフィルタは multi-agent 側にだけ適用します。フィルタを通った finding は、source を問わず同じ per-item 判断にかけます。
両者を混ぜる挙動 — agent 用の confidence フィルタを CodeRabbit に適用したり、confidence 80 未満の agent finding を「もっともらしいから」と通したり — は anti-pattern として明示的に禁止しています。
per-item の判断
Section titled “per-item の判断”judgement ステップに到達した finding は、reviewer が 1 件ごとに fix か 理由付きの skip かを決めます。
次の 3 つがすべて成り立つときに fix を選びます。
- スコープ内 であること。PR の diff で導入または直接変更したコードや挙動に対する指摘である
- 指摘が 正しい こと。実在する問題を指摘しており、提案された変更がその問題に対応している
- 修正範囲が 限定的 であること。PR がすでに触れているファイル (またはそのすぐ隣) で完結し、別件のリファクタに波及しない
この 3 つを満たし、かつ修正コストが小さければ、nitpick でも修正します。
次のいずれかが成り立つ場合は 理由を明記して skip します。
- スコープ外 — follow-up Issue を立て、その Issue 番号を skip コメントに書く
- 指摘が誤り、または diff の読み違いに基づく — 具体的な読み違いを明示する
- プロジェクトの明示的な convention と衝突する — どの convention かを明示する
skip 理由として 無効 なもの:
- 「nitpick だから」「minor だから」 — severity は skip 理由になりません
- 「solo dev だから skip」 を具体的な根拠なしに書く — なぜ solo dev だとこの finding が当てはまらないのかを説明します
- 「あとで直す」 を tracking link なしで書く — Issue にして番号を残します
draft 窓のオーバーライド
Section titled “draft 窓のオーバーライド”code-review:code-review command は eligibility check を持っており、draft 状態の PR を skip します。soloscrum はこの check を 意図的にバイパスします。/review が走るとき PR は draft 状態にあり、それは draft 窓 がまさに local の quality gate を走らせるための時間枠だからです。上流の skip をそのまま尊重すると、review pipeline の半分が動かなくなります。
code-review:code-review が明示的な override 引数を提供しているなら、それを使います。それまでは、soloscrum の /review は draft PR を eligible として扱います。
verdict
Section titled “verdict”verdict は 3 種類です。どれになるかは、表面化した finding をどう処理したかだけで決まります。
- Pass — 表面化したすべての finding を fix と判断し、その修正がこの PR に入っている (もしくは finding が 1 件もなかった)
- Pass with follow-ups — すべての finding を判断したが、1 件以上が スコープ外として skip され、別の follow-up Issue に切り出されている。PR は merge 可能で、follow-up Issue が存在している
- Fail — 修正されておらず正当な「スコープ外」でもない、correctness / security / DoD 違反の finding が 1 件以上残っている
両 source から判断対象の finding が一切出なかった場合 (CodeRabbit が「No findings ✔」、multi-agent でも confidence 80 以上の finding がない) は、定型の「No issues found」コメントを投稿します。
verdict が確定した後
Section titled “verdict が確定した後”verdict 後のアクションの詳細は PR ライフサイクル を参照してください。要約は次のとおりです。
| Verdict | 次の手順 |
|---|---|
| Pass | approve → subtask → done → CI green を待つ → gh pr ready → merge コマンドを提示 |
| Pass with follow-ups | follow-up Issue の存在を確認 → 以降は Pass と同じ |
| Fail | finding ごとのフィードバックを投稿 → subtask → in-progress → PR は draft のまま |
押さえておきたい点が 2 つあります。
- solo-dev では
gh pr review --approveが「Can not approve your own pull request」で失敗します。これは verdict を変えるものではありません。verdict コメントが Pass の正式な記録なので、後続の手順はそのまま走ります。 → doneとgh pr readyの間にある CI green 待ちは Pass の契約に含まれます。途中で red になれば Pass はさかのぼって Fail に格下げです。red のまま PR を ready に昇格させる事故を、この step で防いでいます。
- canonical な契約 — PR コメントテンプレート、severity 表、anti-pattern の全リスト:
skills/soloscrum-define-code-review-process/SKILL.md - verdict が PR の state machine をどう動かすか: PR ライフサイクル